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アイリスのサーキュレーター、PCF-SDC18Tは30畳でPCF-SDC18T-ECは45畳です

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アイリスのサーキュレーター、PCF-SDC18Tは30畳でPCF-SDC18T-ECは45畳です

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サーキュレーターを買おうとして、比較記事を3本読みました。同じアイリスオーヤマの製品なのに、30畳と書いてある記事と45畳と書いてある記事があって、どちらも嘘は書いていませんでした。

見ていた型番が違ったのです。

末尾に「-EC」が付くかどうか。たった2文字で、適用畳数が15畳変わります。

そして厄介なことに、この2文字は楽天やAmazonの商品名にほとんど書かれていません。書かれていても、商品名の末尾に埋もれています。「サーキュレーター アイリスオーヤマ dcモーター 静音 上下 左右 自動首振り 扇風機 パワフル送風 30畳 省エネ 換気 節電 梅雨対策 PCF-SDC18T KCF-SDC181T WOOZOO」——この中から型番を拾える人は、そう多くありません。

今日はサーキュレーターを比較しようとして、比較する前の段階でつまずいた話をします。


目次

「-EC」が付くと畳数が増える

まず、事実だけ並べます。すべてメーカー公式および公式ストアの表記です。

型番羽根径消費電力適用畳数風量段数
PCF-SDC18T18cm35W30畳10段階
PCF-SDC18T-EC-W18cm33W45畳9段階

同じ18cmの羽根で、30畳と45畳。1.5倍です。

そして消費電力は35Wから33Wへ、むしろ減っています。風量段数も10段階から9段階へ減っている。数字が減っているのに、対応する部屋の広さは1.5倍になる。

これが一例だけなら偶然を疑うところですが、15cmモデルでも同じことが起きていました。

型番羽根径適用畳数風量段数
PCF-SDC15T15cm24畳10段階
PCF-SDC15T-EC15cm28畳8段階

24畳が28畳に。ここでも風量段数は10段階から8段階へ減っています。

アイリスオーヤマの公式サイトには「サーキュレーターアイ DC JET ~30畳」と「サーキュレーターアイ DC JET ~45畳」、そして「~24畳」「~28畳」が、それぞれ別の商品ページとして存在します。同じシリーズ名、同じ羽根径、違う畳数。

なぜこうなるのか

ここから先は推測です。断定できる材料は持っていません。

「EC」はEC(電子商取引)向けモデルを指す枝番だと考えるのが自然です。家電には昔から量販店専用モデルというものがあって、中身はほぼ同じでも型番と型番ごとの訴求スペックが違う、という売り方が普通に行われてきました。実店舗で価格比較されないように、という事情もあります。

適用畳数については、そもそも横並び比較ができる数字ではありません。サーキュレーターの適用畳数には統一された基準がなく、表示されている場合はメーカーが独自に定めた目安の値です。エアコンや空気清浄機と違って、業界共通の測定方法が決まっていません。

つまり、同じ製品でも「30畳」と名乗ることも「45畳」と名乗ることもできる。チャネルごとに違う型番を振るなら、そこで違う数字を出しても、規則の上では何も問題がない。

そう考えると、-EC付きのほうが畳数が大きく風量段数が少ないという逆転も説明がつきます。ネット通販では畳数の大きさが検索と一覧比較で効き、風量段数は効かない。

繰り返しますが、これは推測です。命名意図をメーカーが公表しているわけではありません。ただ、買う側にとっては意図がどうであれ結果は同じで、「PCF-SDC18Tは30畳」と書いてある記事を読んで、-EC付きの45畳モデルを買うことになります。


Amazonと楽天で、同じ製品の型番が違う

もう一段ややこしい話をします。

AZ-SDC15TEC-W。

これはAmazon.co.jp限定として売られている型番で、中身はPCF-SDC15T-EC-Wと同じ製品です。PCFがAZに変わり、ハイフンの位置まで変わっている。

楽天でPCF-SDC15T-EC-Wを見つけて、Amazonで同じ型番を検索しても出てきません。逆も同じです。価格比較サイトでも、別商品として扱われます。

そしてKCF-SDC181Tという型番もあります。楽天のある店舗では「PCF-SDC18T KCF-SDC181T WOOZOO」と併記されていて、同一製品に対する別チャネル向けの型番だと分かります。

今日、アイリスオーヤマのサーキュレーターだけで確認できた型番を並べます。

  • PCF-MKM15EC-W(10畳/14W/5段階)
  • PCF-BC15TEC-W(18畳/38・35W/8段階)
  • PCF-BD15TEC-W
  • PCF-BD15BTEC(20畳/5段階)
  • PCF-SDC15T(24畳/10段階)
  • PCF-SDC15T-EC(28畳/8段階)
  • PCF-SDC15T-EC-WU(ホワイトウッド)
  • PCF-SDC15T-EC-TU(ブラックウッド)
  • AZ-SDC15TEC-W(Amazon限定)
  • PCF-SDC18T(30畳/35W/10段階)
  • PCF-SDC18T-EC-W(45畳/33W/9段階)
  • KCF-SDC181T
  • STF-DC18T(30畳/到達距離約25m)
  • STF-DCC18T(30畳/32W)
  • STF-DCD18T(30畳)

15型番。これは全ラインナップではなく、サーキュレーターを1台買おうとして半日調べただけで出てきた数です。


商品番号274424が、店ごとに違う商品だった

型番以前の問題も見つけました。

楽天で「274424」という商品番号を、複数の店舗が使っています。ドロップシップの共通カタログを使っているためだと思われます。ところが、この番号が指す商品が店によって違いました。

店舗274424が指す商品適用畳数
エネットルームPCF-SDC18T-EC-W45畳
快適ホームPCF-SDC18T/KCF-SDC181T30畳
イエプロPCF-BD15BTEC20畳

45畳、30畳、20畳。同じ番号で3つの別製品です。

商品番号でメモを取っていた場合、店を変えて開いた瞬間に別の商品を見ていることになります。

商品ページの画像と動画も、別の型番のもの

さらに小さいところでは、こういうものがありました。

PCF-BC15TECの商品ページに載っている全分解の説明画像。よく見ると隅に「※画像はPCF-BD15TEC-W」と書いてあります。BCとBD、1文字違いの別製品です。

45畳のPCF-SDC18T-EC-Wのページで再生される首振り動画。注記に「※使用の商品はPCF-SDC18T(30畳タイプ)です」とあります。45畳の商品ページで、30畳の製品が動いている。

どちらも脚注に正直に書いてあるので、隠しているわけではありません。ただ、脚注を読む人はほとんどいません。

販売サイトの仕様欄も一致しない

SwitchBotのサーキュレーターで、こんな食い違いがありました。

  • 楽天の商品名 → 無段階風量調整
  • Amazonの商品情報欄 → 速度の数 100

無段階と100段階は違うものです。同じ製品の風量調節が、サイトによって別物として説明されています。

同じAmazonの商品情報欄には「電圧 120ボルト」とも書いてあります。日本の家庭用電源は100Vです。海外向けの属性値がそのまま流れ込んでいます。

電圧が間違っている欄に並んでいる「消費電力24W」を、そのまま信じるわけにはいきません。

Amazonの「商品情報」「機能と仕様」の欄は、出品者やメーカーが登録したデータをそのまま表示する仕組みです。ここは一次情報ではありません。


では、どう調べればいいか

半日の遠回りの末に固まった手順を置いておきます。サーキュレーターに限らず、家電を買うときに使えます。

1. 商品名の中から型番を探す

楽天やAmazonの商品名は、検索対策のキーワードが並んだ長い文字列です。その中に「PCF-SDC18T-EC-W」のような英数字の塊が混ざっています。まずこれを見つける。見つからない商品は、この時点で候補から外すくらいでちょうどいい。

2. メーカー公式サイトで、その型番を検索する

アイリスオーヤマなら公式サイトの商品情報、またはアイリスプラザ。ここに載っている仕様表が一次情報です。公式で引けない型番は、記事や比較サイトに何と書いてあっても採用しない。

3. 枝番まで一致しているか確認する

「-EC」「-W」「-WU」「-EC-W」。ここまで含めて同じでなければ、別製品として扱う。実際に畳数が15畳変わります。

4. 画像と動画の脚注を読む

「※画像は〜」「※使用の商品は〜」という但し書きがあれば、その画像は別型番のものです。首振りの角度や分解のしやすさを画像で判断していた場合、判断材料ごと入れ替える必要があります。

5. Amazonの「商品情報」欄は参考にしない

電圧120Vのような値が混ざります。スペックはメーカー公式で確認して、Amazonと楽天は価格と在庫の確認に使う。

6. 価格で商品を同定しない

今日見つけただけでも、3,980円のアイリスのサーキュレーターは2種類ありました。片方はDCモーターで10畳・風量5段階、もう片方はACモーターで18畳・風量3段階。同じ値段、同じメーカー、違う製品です。


この手順を通して残った1台

上の6ステップを全部通した上で、型番と仕様が一次情報で確定できた製品を挙げておきます。

アイリスオーヤマ サーキュレーターアイ DC JET 15cm PCF-SDC15T-EC

  • 適用畳数:28畳
  • 風量:8段階
  • 上下・左右自動首振り
  • 工具不要で全分解・丸洗い可
  • 楽天実売:6,980円〜

▶ 楽天市場で見る

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同じシリーズの上位にあたるPCF-SDC18T-EC-W(45畳・33W・9段階)は楽天で11,800円、Amazonで12,316円でした。楽天が516円安い。ただし45畳という数字は、上に書いた通りそのまま鵜呑みにできる数字ではありません。

なお、暖房目的で選ぶ場合は、上下首振りの可動範囲を必ず確認してください。PCF-SDC18T-EC-Wの上下首振りは0〜60°で、真上を向きません。天井に溜まった暖気を落としたいなら、上90°まで動く機種を選ぶ必要があります。この話は長くなるので、別記事で書きます。


比較記事が当てにならない、そのもっと手前

「サーキュレーターは畳数で選ぶな」という話は、いろいろなところで書かれています。統一基準がないので比べても意味がない、という指摘は正しい。

ただ今日わかったのは、その手前の問題でした。

比較できないのではなく、どの製品の数字なのかが確定できない。

型番がチャネルごとに違い、枝番でスペックが変わり、商品番号は店ごとに別の商品を指し、画像は別型番から流用され、Amazonの仕様欄には海外の電圧が入っている。この状態で並んだ数字を表にしても、その表は何かを比較していません。

比較記事を読むときは、その記事が型番を明記しているかどうかを見てください。「アイリスオーヤマのDCモデル」としか書いていない記事は、書き手も何を比べているか把握していない可能性があります。

型番が書いてあれば、公式サイトで5分で裏が取れます。


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この記事を書いた人

ガジェットヒル運営のNiraiです。最初の仕事はパソコン売場で、販売と修理の受付をしていました。そのあと長く小売の現場にいて、売場の運営や仕入れを担当。停電で冷蔵ケースが止まったときの対応も何度かやっています。住んでいるのは台風の多い地域なので、停電への備えはずっと自分ごとです。
このサイトでは、メーカー公式の仕様と販売ページの型番を照らし合わせ、mAhやWといった公称値をWhや稼働時間に計算し直して比べています。実際に使っていない商品は「レビュー」と書きません。数字より、使う場面で選ぶ。

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